順位 | 氏名 | 重量 |
---|---|---|
優 勝 | 瀬尾 捷征 | 137g |
準優勝 | 林 精一 | 136g |
3位 | 矢野 勝彦 | 123g |
4位 | 乾 重幸 | 105g |
5位 | 中島 真典 | 93g |
■審査方法:10匹の重量
優勝の談 瀬尾捷征
私が徳島県釣連盟所属のクラブ「鱗友会」に入会した、およそ五十年前には「小物の鱗友会」と言われていた。若い頃にはその言葉に反発したこともあったが、当時二百以上あったクラブの中で、一クラブを名指して「小物の」と呼ばれていたことを今では誇りに思っている。海のキス、小チヌ、小アジ、川のハエ、ワカサギ等、小物の数釣りをするには、それなりの工夫と練習が必要であった。
ハエ釣りではまず、川を見る目を養うことが大事である。トロ場、チャラ瀬、瀬尻とあり、蛇行する川の流れが、こちらに向かってつきつけて反転し、対岸に向かって張り出すミオ筋より一歩手前で、流れが緩やかな箇所が狙い目である。一目で見える百メートル程の川の流れの中で「竿を出してみようかな」と思われる場所は一か所あるかないかである。
ここぞと釣り場を定めたら、まず仕掛けを投入して流勢、風向き、光の具合を確認する。
次にピンポン球程のダンゴ状のマキエをひし形に4個程まく。釣りが始まってからのマキエは釣れていても、釣れていなくても10~15分置きに「お焼香」と呼んでいるサラサラ状のマキエを指でつまむ位の少量を静かにまく。その後釣り場を変わらない限りダンゴ状のマキエを追い打ちしてはいけない。廻りの自然と同化し風を読んで舞を舞うが如く仕掛けを投入しウキ立ったら、竿をおさえつけて糸を張り、軽く止める。流れの下でウキよりも仕掛けが先行することをイメージする。張って止めてはちょっと流し、ハエがエサの上下運動に誘われてネリエを口に含んだ分だけウキに変化が出る。それが前アタリである。その瞬間を捉えて軽くあわせる。ウキが水中に消し込んでから強くあわせる様では遅すぎ、寄っているハエを散らしてしまうことになる。ハエ釣りを始めて数年間、師の寺澤守氏に「へたくそ、おそい‼」とよくしかられたものである。真顔でしかるその顔が懐かしい。
この日のタックルは、竿はがまはえ凌景3.6メートル。ハリはがまかつネリエ専用2.5号。
天井糸0.6号、ハリス0.3号、エサはネリエサを使用した。
Copyright © GFG All Right Reserved